中国本土向けにWebサイトを運営する場合、サイトの内容、事業形態、サーバーの場所、接続事業者などによって、必要な手続きが変わります。「中国向けサイトならすべて同じ証明書が必要」とは限らないため、まずICP备案(届出・登録)と、増値電信業務経営許可証(営業許可)の違いを整理しましょう。
ICP备案とICP許可証は別の手続き
ICP备案(非営利のインターネット情報サービスの備案)
中国国内で非営利のインターネット情報サービスを提供する場合、工業和信息化部(MIIT)の备案管理制度に基づく手続きが必要です。公式規則では、必要事項を备案管理システムへ申告し、原則として所在地の省・自治区・直轄市の通信管理局が管理します。
备案後は、規則に従い、Webサイトのトップページ下部の中央付近に备案番号を表示し、MIITの备案管理システムへ確認できるリンクを設けることが求められます。
増値電信業務経営許可証(営利のインターネット情報サービス)
営利目的でインターネット情報サービスを提供する場合は、备案ではなく、増値電信業務経営許可証の対象になることがあります。具体的な業務区分、申請主体、サービス範囲、外資規制の有無によって確認事項が異なるため、サイトを公開する前に、所管の通信管理局と接続事業者へ確認してください。
手続きの要否を判断するための確認項目
- Webサイトの運営主体は、中国国内法人、外国法人、個人のどれか。
- 中国国内のサーバーや接続事業者を利用する予定があるか。
- 会社案内などの情報提供だけか、商品販売、会員機能、広告、プラットフォーム機能などを提供するか。
- ニュース、出版、教育、医療、医薬品・医療機器、文化、映像など、別の主管部門の確認が必要な内容を含むか。
- ドメイン、サーバー、接続事業者、サイト責任者などの情報を申請時点で確定できるか。
この確認だけで必要な許可の種類を断定できるわけではありません。実際のサービス内容と申請主体を示し、現行の公式案内で確認することが重要です。
一般的な進め方
- 中国向けに提供するサービス内容と運営主体を整理する。
- 利用予定のホスティング会社・接続事業者へ、备案または許可申請の対象かを確認する。
- 备案管理システムまたは電信業務市場総合管理システムの現行案内を確認する。
- 申請主体、サイト責任者、ドメイン、サーバー、サイト内容などの資料を準備する。
- 承認・备案後に、表示番号、サイト内容、サービス範囲が登録内容と一致しているか確認する。
申請に必要な資料、審査期間、費用、外資企業の扱いは、申請区分と地域、接続事業者によって変わる可能性があります。古い記事や事業者ブログの説明だけで判断せず、申請前に公式窓口で最新情報を確認してください。
香港や海外サーバーを使う場合
香港やその他の地域にあるサーバーを利用する場合でも、中国本土向けのサービス内容や提供方法によって確認が必要になることがあります。一方で、サーバーの場所だけを理由に、すべてのサイトへ同じ許可要件を当てはめることはできません。ドメイン、サーバー、接続方法、提供する機能を整理して個別に確認してください。
Web制作会社へ相談するときに伝える情報
- 対象地域と想定ユーザー
- サイトの運営主体と法人所在地
- サイトで提供する情報・販売・会員機能・広告機能
- 希望するドメインとサーバーの場所
- 公開希望時期と、現在利用している接続事業者
セカイウェブでは、中国・香港など海外向けWebサイトの構成、言語別の情報設計、公開後の更新体制を整理する相談に対応しています。許認可の要否や法的判断は、必ず最新の公式情報と専門家の確認をもとに進めてください。
参考にした公式情報
この記事は一般的な情報提供を目的としています。制度は変更される可能性があるため、申請や公開の判断は、最新の公式案内と所管機関・専門家への確認を前提にしてください。確認日: 2026年8月28日。


